『雪丸 - YUKIMARU - 』 絶えることなき侍の鼓動
[ 壱ノ巻 ]
高潔、清廉、誠の心。
武士道が持つ洗練された魂をその身に宿す雪丸。
彼の姿はまるで儚い雪の結晶のように美しく、また、鋼のように強靭な意志をその眼差しに秘めていた。
雪丸の一族は古くから続く武士の家系である。
幼い頃から剣術を学び、己の剣に宿る魂のごとく、侍としての誇りはどんな時も雪丸を勇気づけた。
ある日のこと。
雪丸は古びた書物を見つける。
その書物には、誰も抗うことのできない恐るべき力によって歪められた歴史があること。そして、その歴史の真実を取り戻すための戦いが幾度となく繰り広げられてきた記録が記されていた。
祖先たちが命をかけて守り抜いたものなのだろう。
雪丸は祖先たちから受け継ぐ使命を胸に、 「今こそ日本人の誇りと魂を呼び覚ましてみせよう」 と決意を新たに、長らく続く戦いに挑むことを決めたのである。
つづく